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【書評】大森望責任編集『NOVA7』 [書評・映画評(DVD含)]

短編SFアンソロジー・シリーズの第7段です。


NOVA 7---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

NOVA 7---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

  • 作者: 扇 智史
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2012/03/03
  • メディア: 文庫



今回は粒ぞろい。
なによりインパクトがあったのが、増田俊也の『土星人襲来』です。
東北大学在学中のヘルス嬢の元に、土星人がお客としてやってきます。
という設定から始まり、ファーストコンタクト・ギャクといったらよいのか、微妙に(とっても)ズレた会話が笑いを誘います。
最後のオチはややイミフですが、それ以外は非常に面白かった。創元SF短編賞の最終候補作だそうです。
西崎憲『開閉式』も絶妙な文章と奇妙な味わいのマッチが素晴らしい。
藤田雅矢『植物標本集』もショートショー風の味わいながら想像される風景が美しく、壁井ユカコ『ヒツギとイオリ』も風変わりな家族から美しい物語が紡ぎ出されます。
『NOVA7』は当たりだと思います。

ワンダーをもたらす物語を楽しみたいひと向けに!
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【書評】マイケル・モーガン『アナログ・ブレイン ~脳は世界をどう表象するか?~』 [書評・映画評(DVD含)]

脳と視覚との関係をより深く知ることができます。


アナログ・ブレイン―脳は世界をどう表象するか?

アナログ・ブレイン―脳は世界をどう表象するか?

  • 作者: マイケル モーガン
  • 出版社/メーカー: 新曜社
  • 発売日: 2006/11/25
  • メディア: 単行本



アナログ・ブレインとは、デジタルと対比させた言葉です。
人間の脳は、脳細胞単体での計算速度は遅いものの、とんでもないボリュームで並列処理をすることで、様々な処理を高速で行っています。
視覚もただ見るだけで無く、様々な処理を行うことで、初めて世界を感じることができます。
興味深い章がいろいろあるのですが、『第8章コントロールされた幻覚』が特に印象に残りました。
白い紙は白く見え、石炭は黒く見えます。
しかし、強い太陽の下の石炭は、月明かりの下の白紙より多くの光を反射します。
それでも、石炭は黒く見えます。
理由は脳が“推測“しているからです。

そのような脳が視覚をどう処理しているかについての知識がてんこもりです。
より勉強したいひと向けに!
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【書評】藤田一郎『「見る」とはどういうことか~脳と心の関係をさぐる~』 [書評・映画評(DVD含)]

視覚の不思議な世界に誘います。


「見る」とはどういうことか―脳と心の関係をさぐる (DOJIN選書 7)

「見る」とはどういうことか―脳と心の関係をさぐる (DOJIN選書 7)

  • 作者: 藤田 一郎
  • 出版社/メーカー: 化学同人
  • 発売日: 2007/05/20
  • メディア: 単行本



錯視という不思議な現象があります。ただの絵なのに蛇のように動いて見えたり、所々点滅しているように見えたりします。
このように、視覚から入ったものを人間はそのまま“見ている“わけではありません。
海岸の足跡の写真も、ひっくり返しただけで浮き上がって見えます。
これらは、人間が視覚情報を、経験から来るルールに基づいて立体化しているからです。左右の目といった視野差だけで立体を判断しているわけではありません。
そのような視覚についての不思議を、著者が分かりやすく説明してくれます。
後半は視覚から飛び出し、心と脳の関係にも触れます。

視覚の世界をより知りたい人向けに!

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【書評】山口真美『視覚世界の謎に迫る』 [書評・映画評(DVD含)]

目に入るものを“見ている“とは限りません。


視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学 (ブルーバックス)

視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学 (ブルーバックス)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/11/20
  • メディア: Kindle版



人間は“脳”でものを見ています。
光は瞳孔を通して入ってきますが、脳内で様々な処理をして、整理整頓された画像を人間は感じ取ります。
様々な経験から見えていないものを見たり、感じたりすることで、人間は自由自在に行動することができます。
何らかの障害で整理整頓ができなくなると、様々な不思議な現象が起こります。
そうした視覚の世界がコンパクトにまとめられています。

視覚入門としてうってつけの本だと思います!
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【書評】大森望責任編集『NOVA6』 [書評・映画評(DVD含)]

オリジナルSF短編アンソロジーの第6段です。


NOVA 6---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

NOVA 6---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2011/11/05
  • メディア: 文庫



宮部みゆきがシリーズ2度目の登場です。
1度目の『聖痕』はあまり印象に残らなかったのですが、今回の『保安官の明日』は素直に面白いと感じました。
エンターテイメントに徹したSFといった感じで、幅広い読者の支持を集めそうです。
もう1作、エンターテイメント色が強いのが蘇部健一『硝子の向こうの恋人』です。使い古されたタイムマシン物ですが、理解しやすく、安心して読めます。
また、七桂弁京『十五年の孤独』の雰囲気も好きです。
こうして、普段はお目にかかれない作家を読めるのも、NOVAシリーズの醍醐味だと思います。

新しい作家と出会いたいひと向けに!


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【書評】吉岡康雄『小学生の登校拒否は100%なおる』 [書評・映画評(DVD含)]

不登校児を500人以上も登校に導いた著者のエッセンスが詰まっています。


小学生の登校拒否は100%なおる

小学生の登校拒否は100%なおる

  • 作者: 吉岡 康雄
  • 出版社/メーカー: 出版文化社
  • 発売日: 1998/06
  • メディア: 単行本



著者は、小学生は学校に行くべき、という強い信念を持っています。
基本的に小学生は学校が好きであり、学校にいけない理由を取り除き、支援者や親たちが周到な準備をすることで500人以上を登校拒否児童を救ってきました。
本書は徹底的な現場主義で書かれています。
この手の本は理論と現場を列記するのが通常ですが、本書に理論はありません。徹頭徹尾現場主義です。
冒頭の洗脳っぽい書き方が気になりますが、それだけ、執筆時におけるカウンセラー等の指導に対する強い怒りと抗議の意志をもっているのでしょう。
現場を踏んだ数だけ経験は増えます。
登校拒否は非常に難しい問題です。
そうした困難な問題に対し、場数の強さを感じる本だと思います。参考になると思います。

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【書評】大森望責任編集『NOVA5』 [書評・映画評(DVD含)]

オリジナルSF短編アンソロジーの第5段です。


NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

  • 作者: 東 浩紀
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2011/08/05
  • メディア: 文庫



いつも多彩な作品を提供してくれるNOVAシリーズですが、第5巻は比較的まとまっている印象です。
その中でかない異彩を放つのが友成純一『アサムラール』と石持浅海『三階に止まる』です。
アサムラールはほぼ実話という小説らしく、いまは絶滅寸前の破滅型作家の生態を目の当たりにできます。
『三階に止まる』はホラーなのかミステリなのかジャンルが難しいですが、個人的には好きな味わいです。

短編好きな人向けに!

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【書評】野村克也『セ界恐慌』 [書評・映画評(DVD含)]

ID野球の野村克也が、現在の日本プロ野球を憂います。


セ界恐慌 ~プロ野球の危機を招いた巨人と阪神の過ち (宝島社新書)

セ界恐慌 ~プロ野球の危機を招いた巨人と阪神の過ち (宝島社新書)

  • 作者: 野村 克也
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2015/11/09
  • メディア: 文庫



初版が2015年11月です。
なので、その時点における選手評や2016年シーズンに向けての話が多くでてきます。
野村克也の主な主張は、基本・原点を大切にすること、考えること、の2点だと理解しています。
口述筆記かな、と思わせるような文体で、全編に渡って野村節が炸裂です。
スラスラと読めますので、今後の野村節を知りたいひとにとって良いかもしれません。

日本プロ野球を応援したいひとのために!


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【書評】石郷岡泰『登校拒否・子どもを救うカウンセリング』 [書評・映画評(DVD含)]

実例から登校拒否への対応を学びます。


登校拒否・子どもを救うカウンセリング (ブルーバックス)

登校拒否・子どもを救うカウンセリング (ブルーバックス)

  • 作者: 石郷岡 泰
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1993/04
  • メディア: 新書



著者はカウンセラーとして多くの登校拒否家族と接してきました。そうした経験から本書をまとめています。
登校拒否は幼児期に獲得できなかった部分に対する育てなおしである、というのが全編を通じた著者のメッセージです。
病気ではなく、自立に向けた一段階として捉え、回復するまでじっくりと待つのが基本姿勢になります。
ときには暴力行為から引き込もりに至りますが、適度な距離を保ちながら、家族はひたすら我慢を続けます。そうして、本人が自らの力で立ち直るのを待ちます。

苦しむ親たちに希望を与える本だと思います。

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【書評】清水勇『なぜ学校へ行けないのか~登校拒否児の理解とその援助~』 [書評・映画評(DVD含)]

長年に渡る教育実習の集大成です。


なぜ学校へ行けないのか―登校拒否児の理解とその援助

なぜ学校へ行けないのか―登校拒否児の理解とその援助

  • 作者: 清水 勇
  • 出版社/メーカー: ブレーン出版
  • 発売日: 1992/02
  • メディア: 単行本



著者は長らく教育実習に携わってきた教職であり、執筆時は校長をされていました。
第一章で不登校から回復した実例を挙げて、第2章以下は定義、実態、診断等のアカデミックな内容になっています。
この並びが理解しやすく、また著者の豊富な経験というバックボーンがあるだけに、とても分かりやすくまとめられています。
再投稿できることが直ったということではなく、「子どもが自分自身で自分の可能性を感じ、自分をより高め、より伸ばし、より良い変化・変身をしようとするエネルギーを確信できるようになることが直るということ」という言葉は至言だと思います。
子どものことを真剣に考え続けた著者だからこそ書けることだと思います。

不登校の子供をもつ親達のために。

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