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【書評】度会好一『魔女幻想』 [書評・映画評(DVD含)]

魔女狩りについての本です。


魔女幻想―呪術から読み解くヨーロッパ (中公新書)

魔女幻想―呪術から読み解くヨーロッパ (中公新書)

  • 作者: 度会 好一
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1999/09
  • メディア: 新書



魔女狩りについては森島恒雄『魔女狩り』という有名な本があります。
本書はそれを補完し、一部批判しながら著者の見解を裁判例を提示しながら解説していきます。
著者は古来よりあった魔女信仰に、身の上に注ぐ不幸を他人の押し付けようとする心理的な要因が重なって、このような悲劇が広がったと分析しています。
中世ヨーロッパは非常に貧乏な時代で、生活苦が背景にあったのかもしれません。
現代も呪術的な信仰は生きていますので、形を変えて復活するかもしれないと、本書を読んで思いました。

魔女狩りの実態を知りたいひとのために!

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【書評】山田一巳・古瀬和谷『ビール職人、美味いビールを語る』 [書評・映画評(DVD含)]

山田一巳は、日本一のビール職人と呼ばれています。


ビール職人、美味いビールを語る (光文社新書)

ビール職人、美味いビールを語る (光文社新書)

  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2002/05/20
  • メディア: Kindle版



本書はライターの古瀬和谷が山田一巳に取材し、その内容をまとめたものです。
山田一巳の人生は、まさにビールとともにありました。
昭和30年にキリンビールに入社し、そこから製造一筋で過ごしてきました。
昭和59年にパイロットプラントといって、試作品を醸造するプラントに異動します。
そこで『一番絞り』の開発に携わります。
取材は入社のいきさつから始まりますので、山田一巳の一代記でありながら、日本ビールの歴史も学べる優れものとなっています。
軽いタッチで読めながらも、ビールに関する基本的知識も身につきます。
ビールが飲みたくなるような本です。

ビール党のために!

ちなみに、かなり昔ですが、山田一巳さんと一度だけお会いしたことがあります。
共通の知人を通じて2,3言だけ会話を交わしただけですが、まさに職人といった感じでした。

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【書評】宮部みゆき『ソロモンの偽証』 [書評・映画評(DVD含)]

宮部みゆきの代表作のひとつです。





冒頭で中学2年生の少年が自殺しますが、その後、「彼は殺害された」という告白文が3箇所に郵送されます。
少年の死の真相を知るために、同級生たちが校内裁判を立ち上げます。
宮部みゆきは、細かい動作まで拾い上げて描いていきます。そのため、他の作家と比べて、同じストーリーでも長くなります。バックストーリーもどんどん表に出していきます。
本作でも連載9年間、4700枚です。おそらく他の作家なら、半分以下で完結すると思われます。ただ、長いから描ける人物像があります。世界観があります。
本作でも若干苦しい部分もありますし、真相は早い段階で見えてきます。それでも、長いからこそ、物語に浸ることができます。
良くも悪くも、宮部みゆきという作品です。

宮部みゆきを堪能したいひとのために!

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【書評】高橋亜美外『施設で育った子どもの自立支援~子どもの未来をあきらめない~』 [書評・映画評(DVD含)]

様々な支援を行ってきた著者の経験からの本です。


子どもの未来をあきらめない 施設で育った子どもの自立支援

子どもの未来をあきらめない 施設で育った子どもの自立支援

  • 作者: 高橋 亜美
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2015/07/01
  • メディア: 単行本



本は、支援を受ける側の子ども側目線のエッセイ風体験記?と、それに対するかかわり方のヒントの組み合わせになっています。
体験記?は、事実か創作かは書いていませんが、おそらくは実体験を元に著者が再構成して、子どもの文体で書いているのかな、と思います。
ある意味で、フィルターを通しての体験になります。
問題点が整理されて分かりやすい反面、リアルな実体験とは少し違うので、切迫感が薄れるという弱点もあります。
自立支援の話は、あまりに生々しいと苦しいので、とっかかりとしては良いかもしれません。

自立支援についての勉強を始めたいひとへ!

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【書評】大久保真紀『児童養護施設の子どもたち』 [書評・映画評(DVD含)]

著者は10年以上も現場で取材を重ねてきました。


児童養護施設の子どもたち

児童養護施設の子どもたち

  • 作者: 大久保 真紀
  • 出版社/メーカー: 高文研
  • 発売日: 2011/05/01
  • メディア: 単行本



ノンフィクションだからこそ書ける重い話が満載です。
悲惨な生い立ちを持った子どもたちが、これでもか、これでもかと出てきます。
どれだけ親に酷い仕打ちを受けても、虐待されても、子どもは親を信じて、いい子になれない自分を責めます。
その姿が、なんとも重くて、胸が苦しくなりました。
子を持つ親のひとりして信じられませんが、こうした現実が世の中にはあるということなのでしょう。
何かをしなければ、と思わせる力のある本だと思います。
保育園の話がよく話題にでますが、こうした事実を知ると、児童養護施設にも目を向けて欲しいと願うようになりました。

児童養護施設の実態を知りたいひとのために!
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【書評】東野圭吾『祈りの幕が下りるとき』 [書評・映画評(DVD含)]

第48回吉川英治文学賞受賞作です。


祈りの幕が下りる時 (講談社文庫)

祈りの幕が下りる時 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/09/15
  • メディア: 文庫



本作は加賀恭一郎シリーズの第10作にあたります。
いままで秘密にされてきた加賀恭一郎の母親が登場し、失踪の理由から死までが明かされます。
加賀恭一郎というと冷厳な観察眼を持ちながら人情味に溢れ、僅かなとっかかりから大胆な推理を繰り広げるのが魅力です。
本作についての自分の印象ですが、ややガリレオシリーズに近いというか、人情味がやや薄まった印象を持ちました。
ラストで、日本橋署からの異動が告げられます。
加賀恭一郎シリーズが終わるのか、それとも本庁の捜査一課での活躍が見られるのかは作者の気持ち次第かもしれません。

加賀恭一郎シリーズファンのために!

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【書評】東野圭吾『あの頃ぼくらはアホでした』 [書評・映画評(DVD含)]

東野圭吾の自伝的エッセイ集です。


あの頃ぼくらはアホでした

あの頃ぼくらはアホでした

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1995/03
  • メディア: 単行本



時代としては中学生から就職直前までを振り返ります。
ワルの巣窟だった中学生時代。文化祭で映画を撮った高校時代。アーチェリー部だった大学時代。
それぞれの時代における出来事が、ユーモアたっぷりの筆で描かれています。
特に中学時代のエピソードは最高です。

東野圭吾の生い立ちを知りたいひとのために!

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【書評】東野圭吾『虚像の道化師』 [書評・映画評(DVD含)]

ガリレオシリーズ第7作です。


虚像の道化師 ガリレオ 7

虚像の道化師 ガリレオ 7

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/08/10
  • メディア: ペーパーバック




本作は原点に戻ったかのように、短編4作が収録されています。
そのうち『幻惑す』が初期のガリレオシリーズの色彩が強く、『演技る』はほとんど科学的な話はでてきません。
そういった意味で、振れ幅の大きな短編集です。
ぼくが一番気に入ったのは、『偽装る』です。
特殊な科学技術が使われているわけではありませんが、ちょっと気がつきにくい、ある有名な物理の法則が犯行を解くヒントになっています。
こうしたちょっとしたコネタを、作品にするのが本当に上手い作家だと思います。

ガリレオシリーズを改めて楽しみたいひとのために!

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【書評】東野圭吾『真夏の方程式』 [書評・映画評(DVD含)]

ガリレオシリーズ第6作です。


真夏の方程式 (文春文庫)

真夏の方程式 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/05/10
  • メディア: ペーパーバック



湯川がある企業からの依頼で海洋鉱物採掘の説明会に参加します。
そこでたまたま宿泊した民宿で、宿泊客が不慮の死をとげ……といった話です。
ガリレオシリーズらしく科学的な話もでてきますが、今回は完全に余興です。
主人公と少年との交流のために科学が使われ、事件自体は3段のどんでん返しで幕を閉じます。
サブストーリーも練られており、ミッドポイントを過ぎてからの収束もベテランの技を感じます。
技術で書かれた作品、といった印象です。

ガリレオシリーズのファンのために!

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【書評】井上新二『児童養護施設の子どもたちの思いと願い』 [書評・映画評(DVD含)]

著者は児童養護施設・京都聖嬰会の施設長を4年間務めました。


児童養護施設の子どもたちの思いと願い -京都聖嬰会(せいえいかい)の子どもたちと、ともに生き、ともに歩む-

児童養護施設の子どもたちの思いと願い -京都聖嬰会(せいえいかい)の子どもたちと、ともに生き、ともに歩む-

  • 作者: 井上 新二
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2013/06/29
  • メディア: 単行本



本書は、著者が施設長だった4年間に経験したこと、思ったことをエッセイ風にまとめています。
思いを書いた本なので、理路整然としているわけではなく、散文調です。
ですが、それだけに、ひとつひとつのエピソードが心を打ちます。何も飾り立てていません。
特にあじさいと握手のエピソードは、子供たちの気持ちを思うと、涙が出てきそうです。

児童養護施設の日常を知りたいひとのために!
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