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【書評】東野圭吾『眠りの森』 [書評・映画評(DVD含)]

加賀恭一郎シリーズの第2弾になります。


眠りの森 (講談社文庫)

眠りの森 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1992/04/03
  • メディア: 文庫



第1弾の『卒業』では学生だった加賀恭一郎が、本作から所轄の刑事として登場します。
事件はバレエ団という閉ざされた社会で発生します。
謎の人物が事務所に侵入し、驚いた団員により正当防衛により殺されます。
この事件は本当に正当防衛なのか、そろそも侵入者は何者なのか、という展開で事件は意外な方向へと進んでいきます。
本作には目新しいトリックがあるわけではありません。
作者は登場人物の心理描写に重きを置き、そうすることでミステリに悲愛物語を練りこむことに成功していると思います。
トリックを重視した卒業から一転したターニングポイント的な作品かもしれません。

東野圭吾ファンのために!

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【書評】大岡昭明『幕末下級武士の絵日記』 [書評・映画評(DVD含)]

武士が書いた絵日記という貴重な資料です。


幕末下級武士の絵日記―その暮らしと住まいの風景を読む

幕末下級武士の絵日記―その暮らしと住まいの風景を読む

  • 作者: 大岡 敏昭
  • 出版社/メーカー: 相模書房
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 単行本



絵日記を残したのは、尾崎石城という忍藩の下級武士です。
彼は絵心があり、襖絵を頼まれて描くレベルだったので、絵も繊細で分かりやすいです。
当時の生活は現在と比べると貧しいです。
食事は質素で、3食お茶漬けの日もありました。晴れの日に出かける服がなくて、仮病を使おうとしたときもありました。
しかし、その一方で毎日にように酒を飲み、料亭に出かけます。
暇をもてあましてか、お寺で友人と語らい、詩吟の練習をし、難しい書物を手に勉強を重ねます。
当時の下級武士の生活を知ることができる、一級資料だと思います。

歴史好きのひとのために!
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【書評】鳥越規央『勝てる野球の統計学~セイバーメトリクス~』 [書評・映画評(DVD含)]

セイバーメトリクスとは、統計学を駆使して野球を分析しようという手法です。


勝てる野球の統計学 セイバーメトリクス (岩波科学ライブラリー)

勝てる野球の統計学 セイバーメトリクス (岩波科学ライブラリー)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/03/12
  • メディア: Kindle版



セイバーメトリクスはMLBで始まりました。
1970年代からありましたが、資金難に悩む弱小球団が、安価に良い選手を集めるために採用し、またたくまに効果を挙げました。
そのことで、一気に注目を浴びます。
特徴的なのは、バントの否定、打率より出塁率。ここからOPSという数値(出塁率+蝶打率)が生まれています。
後半は段々とマニアックになっていきますが、野球を見るうえで、ひとつの新しい視点になることは間違いありません。

野球好きなひとのために!

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【書評】東野圭吾『魔球』 [書評・映画評(DVD含)]

東野圭吾初期に連発したスポーツミステリです。


魔球 (講談社文庫)

魔球 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1991/06/04
  • メディア: 文庫



傑作だと思います。
練り込まれたトリックは登場しません。ただ、断片的な情報が最後の最後で繋がり、ほぐれていく様は、エルキュールポアロを連想させます。
また、ただミステリとして解答を示すだけでなく、それぞれに人間ドラマがあり、登場人物たちの隠された一面が捜査の進展とともに見えてきます。それにともない、細かい言動のひとつひとつに、意味があることを知ります。
トリックではないので、事件の構造は途中で見えてきます。
そういうことを差し引いてもというより、途中で見えるからこそ、これだけ引き込まれる作品になったのではないかと思います。
若き才能が隅々にまで詰まっています。

東野圭吾初期の傑作のひとつだと思います。

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【書評】桑原晃弥『ビリー・ビーン ~弱者が強者に勝つ思考法~』 [書評・映画評(DVD含)]

サイバーメトリクスを駆使して弱小・貧乏球団をメジャー屈指の常勝球団に押し上げたビリー・ビーンの物語です。


ビリー・ビーン 弱者が強者に勝つ思考法 (PHPビジネス新書)

ビリー・ビーン 弱者が強者に勝つ思考法 (PHPビジネス新書)

  • 作者: 桑原 晃弥
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2015/04/18
  • メディア: 新書



データはときに常識を裏切ります。
守備より攻撃、打率やホームランより四球を含む出塁率を重視します。
そうした埋もれていた名選手を発掘し、常勝軍団を築きます。
無名な選手も活躍すれば、年俸が高騰します。
そうしたら抱えられないので、欠点はあるが一芸に秀でた選手を集めて組織としての強さを保ちます。

こうして書けば簡単そうですが、実現には強い意志と人を動かす人間力が必要です。
失敗しても信念を曲げず、成功を勝ち取るにはどうすれば良いのか、そうしてノウハウが詰まっています。
ビジネス書として読んでもためになると思います。

野球好きのひとのために!

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【書評】梶山雄一『「さとり」と「廻向」』 [書評・映画評(DVD含)]

著者は仏教学者です。


「さとり」と「廻向」―大乗仏教の成立 (講談社現代新書 (711))

「さとり」と「廻向」―大乗仏教の成立 (講談社現代新書 (711))

  • 作者: 梶山 雄一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1983/11
  • メディア: 新書



著書は前半と後半で分かれています。
前半は聖書との物語の比較研究の紹介をして、影響を及ぼしあったのかどうか、議論の変遷をたどります。
結論は、仏教の説話がまとめられたのがブッダ死後かなり後のことで、仏教が聖書に影響を及ぼしたのは考えずらいということのようです。
後半は大乗仏教の登場やら、仏教の教義に入っていきます。
後半は難解ですが、「空」の概念を丁寧に説明してくれます。

仏教について詳しく知りたいひとのために!

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【書評』東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』 [書評・映画評(DVD含)]

加賀恭一郎シリーズの第3作になります。


どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/05/14
  • メディア: 文庫



容疑者は最初から2人に絞られており、最後まで犯人が明かされません。
最後に推理のための手引きがあり、それを参考に読者が解きます。
解法としては、背理法を使わざるを得ないので、若干、反則気味ではありますが。
また、被害者の兄が独自捜査で犯人を追い詰めようとして、証拠品を持ち帰ったり、嘘の供述をしたりして、警察の捜査を妨害したりします。
容疑者と警察だけでなく、ここに独自捜査をするキャラを登場させることで、新たな対立を生み出しています。

腕自慢のひとはぜひ挑戦を!
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【書評】織田淳太郎『メンタル・コーチング』 [書評・映画評(DVD含)]

スポーツにおける心の保ち方を説きます。


メンタル・コーチング~流れを変え、奇跡を生む方法~ (光文社新書)

メンタル・コーチング~流れを変え、奇跡を生む方法~ (光文社新書)

  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/07/20
  • メディア: Kindle版



実話と、科学と、オカルトとが混在しています。
第1章の「奇跡のバックホーム」はノンフィクションで、実に感動的な話です。Youtubeで実際の動画を見ましたが、何かに取りかれたかのように、途中出場したばかりの控えライトがサヨナラ負けの危機をストライク返球です。
火事場のバカ力を科学したり、今日深い話も多いのですが、ただ、宇宙のエネルギーとかオカルトとしか思えない話が混じるのがやや難点です。

スポーツにおけるメンタルの研究したいひとのために!

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【書評】東野圭吾『新参者』 [書評・映画評(DVD含)]

加賀恭一郎シリーズの第8作になります。


新参者 (講談社文庫)

新参者 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/08/09
  • メディア: 文庫



本作は連作短編です。
9章に分かれており、それぞれ事件に関連する小さな謎があり、それを加賀恭一郎が解き明かしていきます。
全体的に人情物というか、小さな機微が短編のテーマになっており、謎はテーマを引き立てるための添え物といった感じです。
本作はテレビドラマ化もされました。

ミステリファンのために!

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【書評】権藤博『教えない教え』 [書評・映画評(DVD含)]

名コーチ、名監督による貴重な教えです。


教えない教え (集英社新書)

教えない教え (集英社新書)

  • 作者: 権藤 博
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/11/17
  • メディア: 新書



野球選手としての権藤博は短命でした。
権藤、権藤、雨、権藤と呼ばれたほどの酷使のため、2年連続で30勝以上を挙げた以外は鳴かず飛ばずのまま7年で現役を退きました。
引退が早かったこともあり、30代でコーチを始めます。
そしで大リーグで言われた『教えすぎるな』に衝撃を受け、独自のコーチ術を学んでいきます。
著者で言われていることは実践的なことばかりです。
「教え過ぎずにできるまで我慢する」「やる気を引き出すことはできないので、やる気を削がないように気をつける」「全体ミーティングは意味が無い」などです。
本を読み、やっぱりいいコーチ、監督だなあと思います。

権藤理論を知りたいひとのために!

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