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第28期女流王位戦第5局(里見香奈女流王位VS伊藤沙恵女流二段) [将棋]

勝った対局者が女流王位になる決着局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

いま女流三強といえば、里見香奈女流王位、加藤桃子女王、上田初美女流三段です。
ところが、テーティング的にはこの3強に割って入る女流棋士が存在します。
それが伊藤沙恵女流二段で、レーティング2位です。昨年度後半から好成績を納め続け、一気に順位を上げてきました。
とはいえ、1位の里見香奈女流王位とは100以上離されているので、2位といってもあまり実感がないかもしれません。
なお、奨励会三段の西山朋佳は15位です。
対局が少ないとはいえ、少し不思議な感じがします。
タイトル戦に登場するのともに、伊藤沙恵女流二段の成績が急上昇しています。
「立場がひとを作る」という言葉がありますが、里見女流王位への挑戦者になったことで、伊藤沙女流二段の何かが変わったのかもしれません。
4局消化して2勝2敗と、ここまで善戦するとは思ってもいませんでした。
金星まであとひとつです。
伊藤沙恵女流二段は、最強の女流王位からタイトルを奪うことができるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/28/joryu-oui201706270101.html

ということで将棋です。
戦形は相振り飛車となります。
先手の伊藤沙女流二段は玉を囲わずに金をぐいぐい前に出すという積極的な作戦を披露します。
これには後手の里見香女流王位もびっくりしたと思います。
中盤は伊藤沙女流二段が面白い局面もありましたが、先手陣に手がつくと徐々に後手有利となります。
伊藤沙女流二段は得意の入玉を目指しますが、がっちりとゴールをふさがれては万事窮すです。
116手まで里見香女流王位が勝利し、苦しみながらも3勝2敗で防衛を果たしました。
これで女流王位3連覇、通算4期の女流王位獲得となります。
里見香女流王位おめでとうございます!

第76期順位戦展望【A級・前半戦】 [将棋]

順位戦の華といえばA級です。

【対戦表】
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2017/76a/index.html

今期は11人と変則での組み合わせです。
挑戦候補は羽生善治三冠、渡辺明竜王、豊島将之八段あたりでしょうか。
A級昇格以来、様式美のように6勝3敗が続く渡辺竜王ですが、名人挑戦を年下に次々と抜かれて、今期こそはの思いはきっとあると思います。
前期A級昇格即挑戦を達成した稲葉陽八段ですが、連続挑戦をやすやすと許すほどA級は甘くないと思います。
それぞれの棋士が本腰を入れて対策を練るでしょうから、今期も好成績を上げるようだと本物だと思います。
第1戦で白星を挙げたのは、前評判の高い稲葉陽八段、羽生善治三冠、渡辺明竜王、豊島将之八段、久保利明九段です。

復帰の三浦弘行九段は黒星スタート。なかなか調子が上がらない苦しい時期が続いています。
今期は3人降級の厳しいリーグなので、早めに初白星を上げたいところだと思います。
前期はギリギリ残留した佐藤康光九段ですが、会長職に就任し、ますます厳しい状態になっていると思われます。
会長職にありながらどこまで踏ん張れるのか、注目したいと思います。

第88期棋聖戦第2局(羽生善治棋聖VS斎藤慎太郎七段) [将棋]

羽生棋聖の先勝で迎えた第2局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kisei/

将棋連盟のコラムで知ったのですが、二桁連覇を達成した棋士は少なく(というよりタイトル10期以上が非常に限定される)、過去に3回達成したのは大山康晴十五世名人だけとのことです。
現在、羽生善治は棋聖戦9連覇中なので、10連覇をすると、王座戦、棋王戦に続いて3個めの10連覇以上達成です。
若い指し盛りに達成するのではなく、46歳になって達成できたら、これは非常に価値のある記録だと思います。
羽生善治は何度も限界説が囁かれながら、タイトル97期と100期の大台まであと3つに迫りました。
さあ、連勝していっきに防衛を引き寄せることができるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/88/kisei201706170101.html

ということで、将棋です。
戦形は角換わりとなりますが、先手の羽生棋聖はいまや主流となった4二金、2九飛車を採用し、後手は待機戦術を取ります。
コンピューター将棋の影響を感じる戦形です。いいものはどんどん取り入れて、将棋は進化していきます。
お互いに腰掛銀を下げて体制を立て直し、手将棋となります。
印象に残ったのは、72手目の4五角です。
最終的に角と金の交換となり、その金を玉頭に打って先手玉が厚くなります。
続いてその金で角を取り、今度はその角を攻めに使います。
取ったり取られたりの攻防ですが、先手が主導権を握り続けた印象があります。
寄せに入ってからは羽生棋聖は間違えることなく、時間も計ったかのよう二5分残しての安全勝ちとなりました。
斎藤七段からしたら、羽生棋聖の強さを体感した一局となってしまったかもしれません。

第3局は7月1日(土)、静岡県沼津市「沼津倶楽部」で行われます!

第76期順位戦展望【C級2組】 [将棋]

スーパールーキーに大注目です。

【対戦表】
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2017/76c2/index.html

なんといっても大注目は、スーパールーキー藤井聡太四段です。
順位は40番目も、昇級候補1番手です。
10連勝すれば順位は関係なく昇級できるので、ぜひとも狙って欲しいと思います。
ベテラン勢もスーパールーキー相手に一発を狙うでしょうから、包囲網をかいくぐれるのかが勝負です。
次の昇級候補は順位の良い梶浦宏孝四段、増田康宏四段、三枚堂達也四段でしょうか。
中堅の佐藤紳哉七段も、今期は順位が良い上に対戦相手にも比較的恵まれているので、上位陣が崩れれば念願の昇級が見えてくるかもしれません。
ということで第1回戦の結果は、藤井聡太四段、増田康宏四段、三枚堂達也四段は白星スタート。梶浦宏孝四段は伊藤真吾五段相手に痛い1敗です。佐藤紳哉七段も黒星スタート。
C級2組は1敗が命取りになる厳しいリーグです。
藤井聡四段は負けてもおかしくない局面を乗り切り、連勝記録を伸ばしています。

今後も楽しみです!

第58期王位戦挑戦者決定戦(菅井竜也七段VS澤田真吾六段) [将棋]

どちらが勝ってもタイトル初挑戦です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/oui/

澤田真吾六段は関西の名門、森信雄門下です。
森門下には竜王1期の糸谷哲郎八段を筆頭に、タイトル挑戦経験者の故村山聖九段、山崎隆之八段、千田翔太六段がいます。
澤田真吾六段はタイトル未経験ですが、ここれ勝てば、森門下5人目のタイトル挑戦者となります。
偉大なる先輩に追いつけ追い越せで、いま乗りに乗っている若手が、強豪菅井七段を破り、師匠に嬉しい知らせを届けることができるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/58/oui201706090101.html

ということで将棋です。
最近は居飛車を中心とする菅井七段ですが、この大一番で振り飛車を採用します。
先手にもかかわらず待機戦術を取り、後手の澤田六段の対応に注目が集まりますが、自陣角を放って後手から打開を計ります。
歩を掠め取って馬を作ることに成功しますが、その隙に先手は一気に玉頭へと襲い掛かります。
これが機を見るに敏な動きでした。
あとは大駒を使わないまま一方的に攻め続け、寄せきってしまいました。
攻めの鋭さに脱帽です。

七番勝負第1局は7月5日(水)、6日(木)に三重県三重郡菰野町「湯の山温泉 湯元 グリーンホテル」で開幕します!

第76期順位戦展望(B2・C2編) [将棋]

いよいよ順位戦が始まります。

トップを切って開幕するB2の昇級候補は中村太地六段、澤田真吾六段の2名で、これに人気者の藤井猛九段が食い込めるかどうかです。
病み上がりの青野照市九段は前期成績がさえず、降級点持ちの上に苦しい順位ですが、ズルズルと落ちないように踏ん張って欲しいです。

第1戦の結果は、中村太六段、澤田六段は勝利し、藤井猛九段、青野九段は負け。

C2の注目はなんといっても藤井聡太新四段が1期抜けするかどうかです。
ここまで連勝を続けると、各棋士も藤井聡太対策に乗り出してくるものと予想されます。
勢いに乗って連勝を続けるのか、それとも先輩棋士たちが意地を見せるのか。
第9戦に、順位2の梶浦宏孝四段との対戦が組まれています。
昇級にかかる一戦となる可能性が高いので、大注目です!

第28期女流王位戦第4局(里見香奈女流王位VS伊藤沙恵女流二段) [将棋]

里見香女流王位の2勝1敗で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

受け棋風にはいろいろなタイプがあります。
じっくり固めてカウンターを狙うのか、攻め駒を責めるのか、厚みで押すのか、それとも交わして捌くのか。
伊藤沙女流二段は受け棋風と言われますが、基本的には厚みで押すのを好みます。厚みで押しながらラグビーのトライのように入玉を狙うシーンも多くあります。
前局では伊藤沙女流二段の裏芸ともいえる入玉を果たして、里見香女流王位を姿焼きに追い込みました。
第2局では伊藤沙女流二段にしてやられた里見香女流王位ですが、新たな対策はあるでしょうか。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/28/joryu-oui201706070101.html

ということで、将棋です。
戦形は相振り飛車から後手が先攻し、それを先手伊藤沙女流二段が厚く受ける展開となりました。
先手は玉も動員してふたたび入玉を目指すかとも思われましたが、もみ合いのなかで左に逃げる展開となります。
後手勝勢の最終盤となりましたが、ここで伊藤沙女流二段に勝負手が出ます。
銀のただ捨てです。
里見女流王位は悩み、時間切迫のなかで貴重な4分を裂いて出した結論は同龍。
これが敗着となりました。
急転直下の逆転劇で、伊藤沙女流二段はフルセットに持ち込むことに成功しました。

最終第5局は6月27日(火)「東京・将棋会館」で行われます!

第75期名人戦第6局(佐藤天彦名人VS稲葉陽八段) [将棋]

佐藤天彦名人の3勝2敗で迎えた第6局です。

【中継サイト】
http://www.meijinsen.jp/

谷川第十七代永世名人が、初めて名人位を獲得したとき「名人位を1年間預からせていただきます」と謙遜したのは有名な話です。
タイトルは獲得しただけでは半人前で、防衛して初めて1人前という考えがあります。
過去の名人位を見ると、獲得してから2期防衛を果たした棋士は永世名人となっています。
そうした意味では、獲得は1/3人前、1期防衛して2/3人前、2期防衛して初めて1人前なのかもしれません。
さあ、佐藤天彦名人は見事に防衛して、2/3人前になれるでしょうか!

【記譜】※ロック将棋さんがUPしてくれました。
http://6shogi.com/75meijinsen6/

ということで将棋です。
戦形は相掛かりとなりました。
相掛かりは手将棋になりやすく、構想力が問われます。
お互いにじっくりと駒組を進めて、戦いは二日目の午後からとなりました。
銀と桂馬二枚の交換となり、若干の駒得となった後手がややリードします。
そして、リードを取った佐藤名人は強かったです。
ある評価値である程度の差をつけると、多少の増減はあるにしても逆転を許しません。
まさに王者の将棋です。
互角の時間は長かったものの、最後は圧巻の将棋で挑戦者を投了に追い込みました。
これで4勝2敗となり、防衛を果たしました。

佐藤天名人おめでとうございます!

第88期棋聖戦第1局(羽生善治棋聖VS斎藤慎太郎七段) [将棋]

斎藤七段初タイトル戦です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kisei/

羽生棋聖が最も得意とするのが、持ち時間5時間制の王座戦です。
持ち時間4時間の棋聖戦も得意でもおかしくありませんが、1993年前期から5連覇した以降は2000年に1期獲得し、次は2008年です。
羽生棋聖の鬼のような戦績からすると物足りませんが、そこから不思議と勝ち続けて9連覇中です。
すでに最長連覇記録は羽生善治の名前に塗り替えられ、次は最多獲得期数です。これも今期獲得すれば並びます。
超人羽生善治といえども、近年はタイトルの挑戦権を獲得する機会が減少しています。
最多獲得期数記録に並ぶためには、防衛が一番の近道です。
最近は若手とのタイトル戦が続いていますが、第一人者としての貫禄を示すことができるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/88/kisei201706010101.html

ということで将棋です。
後手番となった羽生棋聖は急戦矢倉を思わせる駒組みを選択しますが、最終的に古風な持久戦矢倉に合流します。
先後同型から同じように仕掛けますが、先に攻めたほうが有利とならないのが将棋の面白いところです。
先手の攻めで得た歩を使って、羽生棋聖は後手陣を乱していきます。
以降は若干羽生有利で進んだようですが、中盤で評価値がいったりきたりします。
それだけ人間の目には評価が難しい激戦だったのでしょう。
決定的な差がついたのは、斎藤七段が羽生玉をつましにいったときです。
先手は後手玉を追いかけますが、最後まで羽生玉は捕まらず、やむなく先手は投了しました。
これで羽生棋聖の先勝で、10連覇に向けて幸先の良いスタートを切りました。

第2局は6月17日(土)、愛知県豊田市「ホテルフォレスタ」で行われます!

第28期女流王位戦第3局(里見香奈女流王位VS伊藤沙恵女流二段) [将棋]

1勝1敗で迎えた第3局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

第3局の対局場となる旧伊藤伝右衛門邸は、毎年女流王位戦第3局が開催されています。
Wikiに「将棋の女流王位戦の対局場としても知られており」と紹介されるほどの恒例行事となっています。
名人戦の椿山荘、棋聖戦のホテルニュー淡路など、こうした恒例となっている対局場は各棋戦に多くあり、一種の風物詩となっています。
なお、伊藤伝右衛門は江戸~昭和を生きた炭鉱王で、一介の労働者から事業を手がけ、賭ともいえる勝負に勝ち続け、日露戦争の波にも乗って一財産を築きました。
その残り香とも言えるのが、有形文化財として指定されている旧伊藤伝右衛門邸です。
こうした将棋界とも関わりの深い、歴史的建造物を見学するのも良いかもしれません。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/28/joryu-oui201705310101.html

ということで将棋です。
戦形は相振り飛車となりました。
後手の伊藤女流二段は角道を止めたのに対し、里見香女流王位は止めずに駒組みを進めます。
里見香女流王位は金銀を前に出して伸び伸びとした陣形を組むのに対して、伊藤女流二段は陣形がバラバラで、駒組みで失敗してしまいます。
女流王位が本格的に攻め始めからは早かったです。
飛車取りに構わず金を進出させて二枚換えとすると、金を盤上に打って飛車を責めて行きます。
受けが難しくなった伊藤女流二段は攻め合いに活路を求めようとしますが、里見香女流王位は後手玉を切って捨てて、89手までの快勝となりました。
こてで防衛まであと1勝です。
第4局は6月7日(水)、徳島県徳島市の「ホテルクレメント徳島」で行われます!