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第42期棋王戦第5局(渡辺明棋王VS千田翔太六段) [将棋]

2勝2敗のファイナルセットにもつれ込みました。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kiou/

若手新鋭が実績十分の強豪に挑むというと、2003年の第52期王座戦を思い出します。
当時19歳だった渡辺明が羽生善治に挑み、2勝1敗とリードしながらも千日手を挟んで連敗し、惜しくもタイトルを逃しました。
それから14年近くが経過し、渡辺棋王は押すに押されぬ大棋士へと成長しました。その渡辺棋王に、若手千田六段が全力を賭して向かい合っています。
羽生善治は、渡辺明の挑戦を退け、その後も若手棋士相手に苦しみながらも複数のタイトル戦で防衛を果たし、第一人者としての地位を守り続けています。つい先日も非公式戦ですが藤井四段を退けました。
タイトル獲得数を伸ばすには、同世代では無く、若手との対戦成績が重要になると思います。
渡辺棋王は苦しみながらもタイスコアまで持ち込みました。
さあ、最終決戦が始まります!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/42/kiou201703270101.html

ということで将棋です。
先手番を引いたのは渡辺棋王で矢倉調に進みます。
渡辺棋王は総矢倉にがっちりと囲い、千田六段は金銀をバランスよく配置して角の打ち込みに備えます。
動いていったのは渡辺棋王から。桂頭の弱点を自らさらす3五歩で開戦です。
後手の薄さを強調するように、角を切り飛ばしての攻撃です。
千田六段も反撃しますが、一旦飛車を引かされたのが辛いところ。渡辺棋王は歩の手筋を駆使して後手陣を崩していきます。
千田六段も銀捨てから飛車成りで迫りますが、渡辺棋王には余裕がありました。
そのまま冷静に受けて、後手からの攻めがなくなったところで千田六段は投了しました。

渡辺棋王は追い込まれてからの連勝で防衛を果たし、棋王戦五連覇、永世棋王の権利を獲得しました。本人は「ラストチャンス」と話していたので、喜びもひとおしだと思います。
千田六段は渡辺棋王を追い詰めましたが、あと一歩足りませんでした。
渡辺棋王おめでとうございます!


第66回NHK杯将棋トーナメント(佐藤康光九段VS佐藤和俊六段) [将棋]

ついに夢の佐藤決戦が実現しました。

【中継サイト】
http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/shogitou/

将棋界に佐藤姓は多いです。
佐藤天彦名人、現役A級かつ会長の佐藤康光九段、電王戦出場で有名になったギタシンこと佐藤慎一六段、ハゲネタかつコミカルなキャラで有名な元祖サトシンこと佐藤紳哉七段。
そうした多種多彩な佐藤軍団でも佐藤和俊六段はちょっと地味なところがあります。
それでも連勝賞を獲得したことがあるなど、羽生善治三冠を破った実力は本物です。
早指しNo1を決める本棋戦。
最強の佐藤はどの佐藤でしょうか!

【記譜】※ロック将棋さんがUPしてくださいました。
http://6shogi.com/66nhk15/

将棋はいきなり乱戦になりました。
和俊六段の三間飛車に康光九段がとても成立しそうに無い乱暴に仕掛けていき、一時期は角と金桂香交換という2枚換えならぬ3枚換えの駒損です。
そこからどうするかと思っていたら、薄い玉を馬をひきつけながら固め、さらに7九金打ちといういかにも鍛え抜かれたといった手でじっくり玉を固めます。
後手はと金攻めしかなくなりますが、できた時間的余裕で一気に攻めかかります。
龍で馬2枚を抜いた後手が良さそうですが、序盤に放った8二銀の毒饅頭がここで発動し、いっきに後手玉を受け無しに追い込みます。
最後に和俊六段は必死に先手玉迫りますが、余裕を持って交わしたところで後手は投了しました。

これで康光九段は9年ぶり3回目の優勝を果たしました。
会長という激務を背負いながら、A級残留、NHK杯優勝は見事だと思います。
佐藤康光NHK杯選手権者おめでとうございます!

第42期棋王戦第4局(渡辺明棋王VS千田翔太六段) [将棋]

渡辺棋王の1勝2敗で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kiou/

永世棋王の称号は、連続5期が条件で、通算での条件はありません。
その難しさから、現在のところ永世棋王は羽生善治三冠しかいません。
渡辺棋王は今期に勝利すれば永世棋王になりますが、負けると1からやり直しです。
シリーズ開幕前のインタビューで「ラストチャンス」と述べていたのは、そのあたりの困難さを踏まえてのことです。
しかし、ここまで1勝2敗と押されており、挙げた1勝も逆転勝ちです。非常に苦しい展開が続いています。
第4局は先手番です。
ラストチャンスと意を決して迎えた棋王戦です。
ここで勝利して永世棋王への望みをつなぐことができるでしょうか!

【記譜】
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/42/kiou201703200101.html

ということで将棋です。
第4局はどのような隠しダマが飛んでくるかと思いましたが、矢倉脇システムとなりました。
ところがやっぱり千田六段です。
金を6二に横移動してから銀矢倉に組み替えます。
飛車を一段目まで引いて、まるで腰掛銀や右玉のような形です。
渡辺棋王も初見だと思いますが、その反応は素早かったです。
6二金を遊び駒にすべく棒銀を見せて反撃を誘い、生じた争点から攻撃を開始します。
千田六段も攻め駒を責めて活路を見出そうとしますが、79手目の3八歩が後手の攻めをシャットアウトする渋い決め手です。
以降は露骨な数の攻めを敢行し、受けがなくなったところで後手が投了しました。

先手渡辺棋王の完勝です。
いよいよ最終戦にもつれ込みました。
最終第5局は3月27日(月)に東京・将棋会館で行われます!

第66期王将戦第6局(郷田真隆王将VS久保利明九段) [将棋]

郷田王将の2勝3敗で迎えた第6局です。

【中継サイト】
http://mainichi.jp/oshosen/

トップ棋士は本当にわずかな差で戦っていると思います。
一時期の郷田王将は信じられら無いほどの不振で、指せば負けるという状態でした。
王将戦で3連敗し、B級1組に在籍してる順位戦も陥落直前までいきました。
そのままずるずると落ちていくかとおもいきや王将戦で連勝して踏みとどまり、順位戦も最後に連勝して残留を勝ち取りました。
郷田王将は若いころから実力を認められてきました。
同世代の先崎学九段は、「一番うれしかったのは四段になったとき。二番目に嬉しかったのは郷田が四段になったとき」と述べています。
これは人柄もありますが、郷田王将の実力を認め、ライバルだと意識したからこそ出る言葉だと思います。
さあ、調子を取り戻した郷田王将が奇跡の防衛に向けて3連勝を飾ることができるでしょうか!

【記譜】
http://mainichi.jp/oshosen-kifu/170314.html

先手久保九段の選択は向い飛車でした。
そこからじりじりとした駒組が続きますが、後手の端が弱いと見た封手直前の1九飛車が機敏でした。
郷田王将は金冠にして辛抱しますが、形が悪く、今度は弱くなった左辺、中央と仕掛けていきます。
桂交換して角と桂馬を打たせ、離れていた金を自玉に寄せながら飛車を活用する。
振り飛車党にとって指がしなる手が続きます。
久保九段は後手の弱点である4二に成桂を作り、あとは飛車を打ち下ろして攻めるだけの局面に至ったところで、郷田王将は投了の意思を示しました。
金銀四枚の囲いながら形が悪く、粘りの効かない形です。
投了も止むを得ないと思います。

これで久保九段は6期ぶりの王将復帰で、タイトル獲得数通算6期となりました。全体的に、お互いの勢いの差が出たシリーズだったと思います。
久保王将おめでとうございます!

第75期順位戦展望【C級1組・最終一斉対局】 [将棋]


すでに1人の昇級者は決定しており、残り1枠の争いです。

【対戦表】
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2016/75c1/index.html

昇級を決めているのは横山泰明六段で、9戦9勝の素晴らしい成績です。しかも勝った相手には昇級を争った永瀬拓矢六段もいます。相手に恵まれただけではありません。最終戦の青嶋未来五段戦にも勝利して、昇級に華を添えました。
昇級の可能性があるのは2敗勢までです。
まずは自力の大石直嗣六段ですが、C級1組の番人ともいえる平藤真吾七段相手に勝利して、2人目の昇級枠を勝ち取りました。
9勝1敗の永瀬拓矢六段は順位の差で涙を呑みましたが、来期に期待です。
残留争いだと、既に降級点が付いている南芳一九段がピンチです。
勝てば残留。負ければ結果次第で降級となる状況でしたが、小林裕士七段に破れて降級決定です。
意外なところでは、若手の金井恒太六段が1勝9敗で降級点を喫しました。
来期の奮起に期待したいです!

第28期女流王位戦挑戦者決定戦(本田小百合女流三段VS伊藤沙恵女流二段) [将棋]

本田女流三段が二度目にタイトル挑戦を狙います。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

本田女流三段は産休したことがあります。
その産休中に子供と一緒に街中を散策していたところ、TVの街角インタビューに声を掛けられて、そのときの映像が全国放送されました。
女流棋士と知られているわけではなく、一般の主婦としての放送ですしたが、全国の将棋ファンが反応し、ネットでニュースになりました。
メガネを掛けていて分かりにくかったのに、見つけるファンたちの力は凄いです。どの世界にもすごい眼力の持ち主はいるんだなあと感心しました。
僅かな映像がニュースになるぐらい全国にファンの居る本田女流三段ですが、そのファンたちのためにも、若手有望株を破っての二度目のタイトル挑戦はなるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/28/joryu-oui201703130101.html

ということで将棋です。
伊藤女流二段は矢倉系をよく指します。本田女流三段は研究していたのでしょう。急戦美濃からの速攻をかけていきます。
伊藤女流二段の力強い受けに、飛車を切り飛ばしての猛攻です。
攻めが繋がるか切れるかの勝負です。
あと少しでつながりそうでしたが、89手目の5一馬が境目だったようです。
そこから攻めが急激に細くなり、ついに逆転を許しました。
最後まで決め手を与えなかった伊藤女流二段の粘りが勝利を引き寄せたのかもしれません。
100手まで後手の伊藤女流二段が勝利し、二度目のタイトル戦挑戦を決めました。
本田女流三段は惜しい将棋でしたが、あと一歩のところで涙を呑みました。
女流王位戦第1局は4月26日に兵庫県姫路市「播磨国総社 射楯兵主神社」で行われます!

第75期順位戦展望【B級1組・最終一斉対局】 [将棋]

すでに1人の昇級者は決定しており、残り1枠の争いです。

【B級1組対戦表】
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2016/75b1/index.html

最終局を待たずに昇級を決めたのは、久保利明九段です。近年の充実ぶりを見ると納得のA級復帰です。最終局も勝利して昇段に華を添えました。
振り飛車党総帥として、ぜひともA級でも暴れ回って欲しいです。
残り1枠を、山﨑隆之八段、阿久津主税八段、豊島将之七段が争います。
自力昇級の目があるのは山﨑八段のみ。昇級争いのライバルである阿久津八段との直接対戦で、勝てば昇級です。
阿久津八段は山﨑八段戦に勝利し、豊島七段が敗れれば昇級です。
豊島七段は自身が勝ち、山﨑八段が敗れれば逆転昇級です。
それぞれの結果ですが、まず豊島七段が相性の良い糸谷哲郎八段相手に力戦調から快勝して山崎戦の結果を待ちます。
勝てば昇級の山崎八段ですが、阿久津八段と横歩取りの激闘から最後は屈し、これで逆転で豊島七段の昇級が決まりました。
苦しみましたが、いよいよ豊島七段がA級までたどり着きました。

残留争いは郷田真隆王将と畠山鎮七段、飯島栄治七段の3人です。助かるのは1名のみ。
身が勝ち、郷田王将が負けないと残留できない畠山鎮七段ですが、最終局の結果は後手番で角換わりを迎え撃ちますが敗れ、11期在籍したB級1組からの陥落が決まりました。
お互いに負ければ陥落の郷田王将と飯島七段の直接対決の結果ですが、入玉模様の後手玉を押し戻した郷田王将が貫禄を見せて、ギリギリの残留を果たしました。
飯島七段は無念の降級です。

これで昇段は久保九段、豊島七段の2名、降級者は畠山七段と飯島七段です。
来期のB級1組は熱くなりそうです!

第75期順位戦展望【B級2組・最終一斉対局】 [将棋]

若手有望株が昇級に近づいています。

【対戦表】
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2016/75b2/index.html

トップを走るのは斎藤慎太郎六段。前節で勝てば昇級決定でしたが、ベテラン鈴木大介八段に屈してお預けです。
満を持しての最終戦は係長の愛称で知られる強敵北浜健介八段でしたが、先手の攻めを余しての勝利で、見事に昇級を自力で勝ち取りました。
菅井達也七段も前節で勝てば昇級決定でしたが、朝日杯オープン戦ベスト4の澤田真吾六段に敗れてしまいました。最終戦の相手は羽生世代の先崎学九段でしたが、夕食休憩前に相手を投了に追い込んでの勝利です。
これで若手有望株が2名ともいよいよB級1組までたどり着きました。
次点で追っていた御年52歳の中田宏樹八段も勝利しましたが、順位の差で涙を呑みました。
降級者ですが、珍しいことに今期は0人です。体調不良の中、指し続けていたベテラン青野照市九段に再度の降級点がついています。
B級2組に踏みとどまれるか、来季が正念場になりそうです!

第42期棋王戦第3局(渡辺明棋王VS千田翔太六段) [将棋]

1勝1敗のタイで迎えた第3局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kiou/

第1局では奇手ともいえる初手7八金が話題となりました。
今月発売の将棋世界で、その初手に対して千田五段は「初手7六歩、2六歩、7八金のどれも最善だと思っています」と述べています。
なんと7八金は長年親しまれてきた7六歩、2六歩と同等だというのです。コンピューターによる深い研究があるとは思いますが、大胆な発言だと思います。
7八金に対しては振り飛車というのがひとつの定跡ですが、渡辺棋王は指しなれた居飛車を選択します。
「初手7八金を咎めるのは容易ではないです」
とのことです。
第3局は千田六段の先手番です。
第1局に続いて初手7八金は登場するでしょうか!

【記譜】
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/42/kiou201703050101.html

ということで、将棋です。
先手千田六段の選択は無難な7六歩でした。
そこに後手渡辺棋王はゴキゲン中飛車をぶつけます。
渡辺棋王は居飛車党ですが、一時期、後手番になったら振り飛車を連採していました。その裏芸をここで投入です。
千田六段も研究済みの局面なのか時間をほどんど使わずに中盤戦に突入します。
手が止まり始めたのは角交換になったころからです。
渡辺棋王が先手の攻めを牽制するために角を放ち、千田六段が角を合わせます。
そこから一直線の叩き合いとなりますが、大きな駒の損得はありませんが、金銀交換、飛車角交換の差で先手が徐々に有利になります。
終盤になり千田六段に危ない手がいくつか出ましたが、大事故には繋がらず、何とか逃げ切ることに成功します。
これで千田六段が2勝1敗とリードし、初タイトルまであと1勝としました。
第4局は3月20日(月・祝)栃木県宇都宮市「宇都宮グランドホテル」で行われます!

第75期順位戦展望【C級2組・最終一斉対局】 [将棋]

意外な昇級争いです。

【対戦表】
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2016/75c2/index.html

1敗で並んでいるのは、中堅で電王戦テーマソング作曲者でもある西尾明六段、降級点持ちの門倉啓太四段、新四段の近藤誠也四段です。
順位戦開始前に、昇級争いがこの3人の組み合わせになると予想できたひとは少ないと思います。
もちろん最終戦に勝てば自力昇級です。
それぞれの結果ですが、西尾明六段は脇システムの脇謙二八段相手に快勝して昇級決定です。
門倉啓太四段は元祖サトシンこと佐藤紳哉七段相手に大駒を取りあう乱戦を制してこちらも昇級決定です。
近藤誠也六段はスーパー四間飛車の小林健二九段相手に矢倉戦となり短手数で勝利です。
これで1敗組が全員勝ち、すっきりと昇級決定です。

現役最年長棋士である大ベテラン加藤一二三九段の引退は決まっています。
最後の順位戦は矢倉となり、優勢になりながらも、入玉を止められず188手まで痛恨の敗戦。
もうひとり引退の瀬戸際で戦い続けている大ベテラン森けい二九段ですが、最終戦の島本亮五段相手に得意の振り飛車から奮闘しますが、135手まで敗退し、引退が決まりました。
長い現役生活、お疲れ様です。