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【書評】宮部みゆき『人質カノン』 [書評・映画評(DVD含)]

1993~1995年の作品を集めた宮部みゆきの短編集です。


人質カノン (文春文庫)

人質カノン (文春文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 文庫



宮部みゆきの短編というとミステリの印象が強いですが、本作はミステリだけでなく様々なタイプの作品が集まっています。
いかにも宮部みゆきというのは『過ぎたこと』ぐらいで、人から聞いた話という設定の『十年計画』など、実験作的な意味合いがあるのかもしれません。
思い込みがあると戸惑うかもしれません。

宮部みゆきファンのために!
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第58期王位戦第5局(羽生善治王位VS菅井竜也七段) [将棋]

菅井七段の初タイトルまであと1勝です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/oui/

事前研究が盛んな棋界ですが、今シリーズにおける菅井七段の研究は際立っています。
次から次へと新しい作戦が出てきます。
大半の棋士はタイトル獲得どころか挑戦にすら縁がありません。
王位戦や王将戦のリーグ入りすることですら立派な実績となります。
そのリーグ入りを目指して、対戦相手に秘蔵の研究をぶつけていきます。
ところが菅井七段はリーグ入りを目指すどころか挑戦権を獲得し、タイトル戦になってようやく秘蔵の研究を披露しました。
これは挑戦権を掴めるという自信がなければできないことですし、初タイトルに向けての並々ならぬ決意を感じます。
これまで一方的に押され続け、持ち時間も早く消費することを余儀なくされてきた羽生王位ですが、ここでベテランの意地を見せることができるでしょうか!


【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/58/oui201708290101.html

ということで将棋です。
菅井七段の作戦ですが、阪田流向い飛車かと思わせる序盤から、いきなり飛車を3二に振りました。
これはびっくりです。
そこから後手は陣形をまとめ、対する羽生三冠は筋違い角を放って序盤で損した歩を取り返します。
後手が跳ね出した桂馬を歩で殺せるかどうかがかぎになりそうですが、局面は加速していきます。
60手目の6六歩が軽妙な好手で、止むを得ない同金に4五金と捌き、一気に後手の形がほぐれていきます。
羽生王位は苦戦しながらも手を尽くして、後手に嫌味を残します。
チャンスが訪れたのは一瞬でした。
後手が勝勢に近いといわれた88手目の7六銀ですが、コンピューターによると、ここで5七金という受けがあったようです。
薄くて人間には怖い受けですが、局面から見てこれが最善で、これなら評価値が互角近くにまで戻ったようです。
菅井七段が寄せに入ってからは一気で、108手まで菅井七段の完勝譜となりました。
3二飛車は暖めていた作戦だったようです。

これで菅井王位は初タイトル挑戦で獲得となりました。羽生善治は2冠に後退です。
菅井王位おめでとうございます!

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【書評】鮎川潤『犯罪学入門』 [書評・映画評(DVD含)]

犯罪学について、広く薄く解説した本です。


犯罪学入門 (講談社現代新書)

犯罪学入門 (講談社現代新書)

  • 作者: 鮎川 潤
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/07/18
  • メディア: 新書



本書は7章に分かれています。
その7つを並べると以下の通りです。
殺人、薬物犯罪、性犯罪、企業犯罪・組織体犯罪・犯罪組織、少年非行、犯罪者の処遇と司法制度、被害者学と社会環境の変化
扱っているテーマが幅ひろく200Pにも満たない本では本当にさわりの部分で終わってしまうのはやむを得ないです。
著者は海外の犯罪事情にも詳しく、ときおり紹介される日本との違いが興味深いです。

犯罪学を始めて知る人のために!

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創作状況【8月下旬】 [ぼくの公募状況]

もうすぐ夏休みが終わりますねえ。

【メルマガ原稿】
 今月のメニューはこちらです。
◆こんな公募に挑戦してきました(第8回)
 ~2016大阪ショートショート大賞の巻~
◆リアルタイム企画・TO-BE小説工房に挑戦中(第29回)
◆公募情報数点
  こんな公募に挑戦してきましたのコーナーでは、大阪ショートショートで最終選考まで残った作品を取り上げます。
  メルマガ登録はこちらか。無料ですのでお気軽に!
 http://www.arasuji.com/saitomagazine.html

【小説現代・ショートショートコーナー】
さくっと投稿です。はい。

【TO-BE小説工房】
来月用作品にとりかかる。米津玄師を聞きながら、イメージで、なんとなく書く。
あんまりストーリーらしいストーリーはないんだけども。
とりあえずフナムシを出してみました。はい。
http://www.koubo.co.jp/guide/tobekobo.html

【創元SF短編】
ネタから作り返しますが、何にも思いつかない。
2年前に調べてボツにしたネタで、なんとかならんかなあ。まったく。

【ゆきのまち幻想文学賞】
2年分の校正も終わったので、長期間お休み中。

【星新一賞】
今月投稿作品はもう完成です。落選したら再来年の創元SF短編賞になります。そんなローテーション(笑)
気分はもう来年に向っています。
草稿はできていますが、まあ、来年なのでおいおい校正します。

【北区内田康夫ミステリー文学賞】
書けば矛盾点やおかしい点やアイデア不足があぶりだされてくる。
マニアックなネタを答えにしようと思ったけど、そのネタを最初に出しながら、さらなる謎を出すようにへんこうしよっと。
さあ、間に合うのかどうか。

【湯河原文学賞】
創元SF短編に落選した作品を湯河原文学賞に応募します。
応募前に徹底的に推敲した作品なので、基本的に何にもしません。
締めきりは11月17日(必着)ですね、忘れないようにしないと。

【福島正実SF童話賞】
完成済みなので、あとは投稿直前に最終校正するのみ。

【FACEBOOK】
友達募集中です!
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007879718530
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【書評】宮部みゆき『蒲生邸事件』 [書評・映画評(DVD含)]

第18回日本SF大賞受賞作です。


蒲生邸事件 (カッパ・ノベルス)

蒲生邸事件 (カッパ・ノベルス)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 新書



宮部みゆきの長編はとにかく長い。
本書も上下2段組で500Pオーバーと、その長さに圧倒されます。
ストーリーの本題に入るまでがちんたらしているし、しかもネタは使い古されたタイムストリップ物です。
それでも事件が起こると圧倒的に面白い。細かい伏線が、見事に繋がっていく。
長いストーリーなので一言ではいえませんが、最後のシーンは昭和~平成を生きてきたひとにはぐっとくること間違いなしです。
まさに宮部みゆきの代表作のひとつだと思います。
ちなみに戦前の相続法について微妙な間違いがあったりしますが、専門家でなければ知らないと思うので仕方が無いところ。

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最近の日常【平成29年8月下旬】 [電子書籍]

〔子供の髪の毛を切った話〕
小5の次男が突然髪を切ってくれと言い出した。
1000円カットでいいじゃないかと言ったのだが、どうしてもパパが髪の毛を切れと。
そもそも子供の髪を一度も切ったことがない。
前髪は自分で切ると言い出したので任せて、後ろ髪だけばっさばっさと。
微妙に段が出来たので、鋤いて多少調整する。
うーん、なんだかなあ。

〔スマホがネットに繋がらなくなった話〕
スマホを購入して何か月か経過したが、いまだに初心者。
もともと携帯をほぼ使わない人間だったので、スマホだからといって使うわけもなく。
そんなこんなしていたら、いつの間にかにネットワークに繋がらなくなった。
データ量を息子と共有しているので、まあ息子が使いすぎたんだろうと思っていた。
しかし、月が替わっても変化なし。
何か違う原因があるのではないかと思い、同じ職場の二十代に見てもらう。
彼女はさっさと直してくれました。なんか、どこかの設定が、オフになっていたみたい。
何がなんだかチンプンカンプンですが。
そうそいえば、最近、電話帳登録を覚えました。まあ、そんなレベルです(汗)

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第30期竜王戦挑戦者決定戦第2局(羽生善治三冠VS松尾歩八段) [将棋]

羽生三冠の先勝で迎えた第2局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

松尾歩八段は関東の名門、所司和晴門下です。
兄弟弟子には渡辺明、宮田敦史、石田直裕、石井健太郎、近藤誠也、大橋貴洸、伊奈川愛菓、渡辺弥生がいます。
ここ数年で一気に所属棋士が増えました。所司七段は子供教室を経営しており、幼いころから一貫して指導してきた賜物だと思います。
松尾八段が竜王に挑戦すると、同門対決が実現します。
タイトル戦登場はありませんが、順位戦は2010年からB級1組に在籍し、安定した成績を保っています。A級まであと1勝に迫ったときもあります。
新人王戦に優勝したことがあり、奨励会三段リーグを1期抜けした秀才でもあります。
師匠も弟子のタイトル戦登場を楽しみにしていると思います。
さあ所司和晴門下2人目のタイトル挑戦にむけて、第1局のリベンジはなるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/30/ryuou201708250101.html

ということで、将棋です。
タイトル初挑戦に向けて後のない松尾八段は、横歩取らずの戦法を用意してきました。
これは先手なのに、後手番のような横歩取りを指そうというものです。
羽生三冠は堂々と横歩を取り、金開き対中原囲いとなります。
上手く戦機を掴んだのは羽生三冠でした。
端に馬を作り、この馬は桂馬で取りに行くことはできますが、と金を作られます。
松尾八段が苦しい展開かと思われましたが、56手目の2四香が疑問手でした。
成香を作りながら桂馬を取ったものの、幸便に飛車を回られ、桂馬を重ね打ちされて一気に後手陣に手がついてしまいました。
そこから一直線の順に進んでいき、終わってみれば松尾八段が羽生玉を長手数の即詰みに討ち取りました。
途中まで良かっただけに、羽生三冠としては残念な将棋となりました。
決戦の第3局は9月8日(金)に行われます!
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【書評】大森望責任編集『NOVA10』 [書評・映画評(DVD含)]

書き下ろし日本SFコレクション第10弾です。


NOVA 10 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

NOVA 10 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

  • 作者: 菅 浩江
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2013/07/05
  • メディア: 文庫



自分のツボに嵌まる作品は少なかったですが、特殊性愛を描く森奈津子『百合君と百合ちゃん』、最後の一行で笑ってしまった山本弘『大正航時貴機綺譚』が印象に残っています。
全体的にコアなSFファン向けのSFが多かったです。

NOVAシリーズファンのために!

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第58期王位戦第4局(羽生善治王位VS菅井竜也七段) [将棋]

羽生王位の1勝2敗で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/oui/

羽生善治が王位戦で2連敗後1勝を返したのは過去4回あるそうです・

1995年 第36期 郷田真隆 ●●○○○○ 防衛
2005年 第46期 佐藤康光 ●●○○●○○ 防衛
2007年 第48期 深浦康市 ●●○●○○● 陥落
2011年 第52期 広瀬章人 ●●○○●○○ 奪取

ということで、3勝1敗です。
第52期の広瀬章人との対戦は、王位戦までは苦戦していました。2連敗して広瀬章人には勝てないのかと思いきや、振り飛車穴熊を粉砕して、以降は広瀬章人を圧倒しています。
棋聖戦で永瀬拓矢六段が挑戦してきたときも、苦戦しながらも最後は連勝して退けています。
第3局の1勝が、菅井振り飛車対策がなったのか、それとも展開に恵まれたのかは分かりません。
さすがの羽生も、1勝3敗から巻き返すのは厳しいです。
羽生王位が第1戦で戦い続ける以上は、菅井七段との対戦も増えていきます。そういう意味で、第4局が勝負になると思います。
さあ、お互いに手の内を知った上での力勝負が始まります!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/58/oui201708220101.html

ということで、将棋です。
先手菅井七段の中飛車を受けて、後手羽生王位の作戦は向い飛車でした。
羽生王位の相振飛車は珍しく、菅井七段の研究を外して力戦形に持ち込みたかったのかもしれません。
それに対し、菅井七段は飛車を居飛車に戻すという2手損を甘受します。これは驚きました。
しかも玉を中央に配置し、これで互角ですから驚きです。
手早く美濃囲いを完成させた羽生王位から攻めますが、馬と成桂で飛車を圧迫され、1日目から苦戦です。
菅井七段は持ち時間をそれほど消費せず、好調です。2日目昼食休憩前の終局も囁かれます。
しかし、評価値的には△600前後の差で、意外と開いていません。
菅井七段が端から攻め、決まったと思われたところで8二金という粘りの手が放たれます。
9二玉の方が良かったようですが、それでも混戦まであと1歩の所まできます。
最終的な敗着となったのは、94手目の9三角でした。銀と成銀の両取ですから、厳しいように見えて粘りに欠き、5一龍と引き上げていたら混戦になっていたようです。

これで菅井七段は3勝1敗となり、初タイトルまであと1勝と迫りました。
第5局は8月29日(火)から30日(水)にかけて、徳島県徳島市の「渭水苑」で行われます!

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【書評】中内敏夫『軍国美談と教科書』 [書評・映画評(DVD含)]

戦時中の教科書で使われた軍国美談の光と影についてです。


軍国美談と教科書 (岩波新書)

軍国美談と教科書 (岩波新書)

  • 作者: 中内 敏夫
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1988/08/22
  • メディア: 新書



軍国美談にはモデルがありました。
国家が求める教育方針に合うように脚色され、広まり、教育方針が変わると捨て去られました。
中には不都合な事実が暴かれ、関係者が困るといったこともありました。
第Ⅲ章では急に趣が変わって、軍国美談が改作され、階級闘争の題材とされた例を取り上げています。
全体の流れからすると違和感があるような。

軍国美談の歴史を知りたいひとのために!

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