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【書評】菊池誠他『もうダマされないための「科学」講義』 [書評・映画評(DVD含)]

科学と科学でないもの、報道の問題点、放射能をめぐる怪しい情報など、一見すると科学的に見えなくもない情報にだまされないための講義をまとめたものです。



もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)

もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)

  • 作者: 菊池 誠
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2011/09/16
  • メディア: 新書




大事なのは第1章です。
相関関係と因果関係はまったくの別概念ですが、これを混同して読者をミスリードする報道や、コメンテーターが絶えません。
著者はひとつの例を挙げます。
戦後の女性の平均寿命の伸びと、テレビ保有台数の伸びとのグラフを示します。
これはどちらも右肩上がりなので、強い相関関係があります。
しかし、テレビを多数持つと寿命が増えると思う人はいないでしょう。
このようなことを、相関関係はあるが、因果関係がないといいます。
なぜ相関関係があるのかといえば、ただの偶然だったり、今回のケースだと戦後の生活レベルの向上という因子が、寿命を延ばしたり、テレビの保有台数を増やしているという関係にあると思います。
テレビが寿命を延ばしているわけではありません。
と、いうかんじで、科学的な見方を丁寧に説明してくれます。
第3章に『報道はどのように科学を歪めるのか』というテーマの講義があります。
「白か黒といった二分法」「ゼロリスクを求める」といった単純で分かりやすいが現実を無視した議論で読者をミスリードしていくさまが浮かび上がってきます。
さらに「警鐘」「警告」には商品価値があり、それらが間違っていても、「あれは間違いでした」といった訂正報道などはされないといった問題点があります。
(その典型例が環境ホルモンだと思います)

そのような意味で、報道関係者にはぜひとも読んで欲しい本だと思います。

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